気付けば前回のオイル交換から2年も経過していたので、今回「サービスマニュアル」を参考に、エストレヤのオイル交換とオイルフィルター交換を行いました。
本来、エストレヤのオイル交換の目安は、1年又は6000kmです。あまり乗っていなくても、時間が経つとオイルは劣化するので注意が必要ですね。
オイルを替えたあと走り出してみると、クラッチのつながりやエンジンのフィーリングが驚くほど軽やか。やっぱり定期的なメンテナンスって大事だなと実感しました。
エストレヤのオイル交換に必要な道具

オイル交換で必要な部品は
今回はエンジンの調子を取り戻すために、カワサキ純正オイル「R4 SJ10W-40」を購入しました。4リットル缶だと2回分あり少しお得です。
サービスマニュアルによると、オイルフィルターは初回は1ヶ月、それ以降は18,000km毎に交換とだけ記載されていました。意外と長持ち〜。
もっと頻繁に交換するものだと思っていましたが、まぁコストも安いですし、私の場合オイル交換2〜3回に1回目安でフィルター交換しています。
必要な工具は
- 廃オイルパック
(オイルドレンパン)
- 17mmと8mmのソケットレンチ
- トルクレンチ
- コインドライバー
- オイルジョッキ(ジョウゴ)
- ラジオペンチ
- ウエス
各ボルトの締め付けトルクは、ドレンボルト22.5Nm、フィルターカバーボルト8.8Nmです。加減が分からない場合はトルクレンチの使用を推奨します。
オイル交換の手順

まず、エンジンを暖気させてから、車体を地面と垂直に立てておきます。オイルが温まると粘度が下がり、ムラなくスッと抜けやすくなります。
オイルフィラーキャップを緩める

暖気が終わったらエンジンを止め、コインドライバーでオイルフィラーキャップを緩めておきます。こうすることで空気の抜け道ができてオイルの排出もスムーズになります。
ただし、このキャップ思った以上に硬く閉まっていることが多いので、無理にマイナスドライバーや500円玉で開けようとすると高確率で舐めてしまいます。
過去に、いろいろな代用品を使って挑戦してみましたが、全く歯が立たず。結局、ダメにして業者呼んでこじ開けてもらいました…。
失敗すると高くつくので素直にコインドライバーのご用意を
ドレンボルト(17mm)を外す


エンジンの真下に、廃オイルパック(オイルドレンパン)を敷いてドレンボルトを外します。ボルトのサイズは17mm、ボルトの頭から見て半時計回りに回します。
ボルトを外すと一気にオイルが落ちてくるので火傷に注意


残りのオイルが少なくなってきたら、車体を前後に軽く揺らしてできるだけオイルを排出。


穴にドレンワッシャーが張り付いている場合があるので、見つけたら取り除いて破棄します。
フィルターカバー(8mmボルト)を外す


オイルフィルターカバーはエンジン右側。8mmボルトで2箇所止まっているので、ソケットレンチを使って外します。


カバーのダンパー(ゴム)が張り付いていましたが、少し引っ張れば取れます。


続けて、中の8mmボルトも外して、オイルフィルターキャップを取り外します。


オイルフィルターキャップは少々きつめなので、ラジオペンチなどで少しずつ動かして緩めるのがコツ。


キャップが取れるとフィルター内のオイルがこぼれてきました。あらかじめウエスで受けておいた方が良いかもしれません。
オイルフィルターの交換


バイパスバルブを掴んで、オイルフィルターを取り出します。


新しいオイルフィルターにバルブを付け替え。グロメット(ゴムの部分)にグリースを塗って、バルブの段差とフィルターのグロメット上面を合わせるように装着します。
グリースなしで不具合起きたことないけど、念の為シリコングリース塗りました


溢れ出た廃オイルをきれいに拭き取って、バルブの先が細くなっている方を奥にして取り付けます。


オイルフィルターキャップのOリングを新品に交換し、グリス(エンジンオイル)を塗布して戻します。結構きつめだったので、布の上からハンマーで叩きながらはめ込みました。
オイルフィルターキャップボルトの締め付けトルクは8.8Nm。オイルフィルターカバーも同様に8.8Nmで締め付けてフィルター交換は完了です。
ドレンボルトを戻す


フィルター交換が完了したら、新品のドレンワッシャーを間にかませドレンボルトを戻します。


ドレンボルトの締め付けトルクは22.5Nm。個人的な感覚としては「これでいいの?」と思うくらい、意外と軽い締め付け具合でした。
新品のオイルを補給


キャップを取り除き、周りのゴミや汚れを拭き取って新品のエンジンオイルを補給。オイルフィルター交換時で2リットル、交換なしの場合だと1.8リットル入ります。
エンジンオイルは、オイルレベル点検窓の上限レベルと下限レベルの間が適切な量なので、窓中央あたりに来るように確認しながら補給します。


中央まで補給できたら、数分間アイドリングさせ、オイルを部品全体に行き渡らせます。フィルターにオイルが浸透すると結構減るはず。
エンジンを止めてからオイルレベルが安定するまで2〜3分待ち、再度追加して調整します。多く入れすぎてしまった場合は、注射器などで抜き取る必要があるので最後は慎重に。
適量入れたらオイルフィラーキャップを締めてオイル交換完了。キャップは固着しがちなので、気持ち緩めに締めておく事をおすすめします。
純正オイルで本来のエストレヤに


交換後に走行してみるとエンジン音は静かになり、エストレヤらしい低速の力強いトルクを感じられるようになりました。やはり純正オイルはエンジンとの相性が抜群です。
また、以前はギアがスムーズに入らないこともありましたが、オイル交換後は「カコン」と気持ちよく決まるようになりました。
整備に慣れてくると、自分の手でエストレヤを育てているような感覚になり、さらに愛着が深まったように感じます。



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